MFT(口腔筋機能療法)

お子さんのお口の機能に不安を感じられたみなさまへ

お子さんのお口の機能は、みんな同じように健全に発育するわけではありません。
口の周りの筋肉が正しく使えていないことで、お口の健全な発育が妨げられ、歯並びに問題が出るばかりでなく、お口本来の機能が失われてしまうリスクがあります。
当院では、舌や口唇などのお口の機能の改善により、お子さんのお口に健全な発育をもたらすMFT（口腔筋機能療法）という治療を行っています。
お子さんの咀嚼、飲み込み、呼吸、発音などに違和感がある場合は、ぜひお早めにご相談ください。

もしかして発育不全？お子さんにこんな症状はありませんか？

お食事のとき

おかずを小さく切ってあげないと食べられない
前歯で食べものを噛みちぎれない
咀嚼するときにクチャクチャ音が鳴る
飲み込むときに顔が動く、くちびるがギュッとなる

その他日常生活の中で

テレビを見ているときなど、口がポカンと開いていることが多い
くちびるがうまく閉じられない
発音がおかしい、滑舌が悪い
鼻で呼吸ができずに口呼吸になっている
話しをするときに舌が見える

お口周りの筋肉と歯並びの関係は？

お子さんの歯に関する心配事と言えば、やはり歯並びではないでしょうか？お子さんの検診で当院にご来院いただく親御さんの多くは、お子さんの将来的な歯並びをもっとも心配されています。
歯列矯正治療によって歯並びを改善することは可能ですが、できれば始めから歯並びが整っているのが理想だと思います。

実は、歯並びに影響を与えるのが、口周りの筋肉と舌です。
私たちが普段、食事や会話で無意識に動かしている唇やほっぺたは「口腔周囲筋」という筋肉と「舌」によって動いています。口腔周囲筋や舌は『自然の矯正装置』とも呼ばれ、これらの安静時（普段）の位置や使い方が、歯並びに影響を及ぼす大きな要因になると言われています。

たとえば、普段、舌は上アゴにべったりと張り付いていて、口の中の気道をふさぐことで、自然と鼻で呼吸できるようにしてくれています。
その際に、くちびるがしっかりと閉じていると、上アゴの歯列は外側（くちびる側、ほほ側）からと内側（舌側）の圧力によって一般的な位置に並びます。

口周りの筋肉が正しく使われないと、歯列が一般的な位置に並ばず、歯並びに問題が生じることになります。
この状態で矯正治療を始めたとしても、矯正の期間が長引いたり、後戻りしたりしてしまうなど、非効率になってしまいます。
矯正治療を効果的に行うためにも、まずは口周りの筋肉と舌を正しく使えるようになることが重要です。

MFT（口腔筋機能療法）と矯正治療の違いは？

MFT（口腔筋機能療法）と矯正治療は、どちらも歯並びに影響を与える治療ですが、MFTはお口の機能改善を目的とした治療であるのに対し、歯列矯正は歯並びという形態（見た目）改善を目的とした治療です。
お子さんの成長と共に行っていく矯正治療は、スムーズな歯の生え替わり、アゴの成長、正しい咬み合わせにおいて大変有効な治療の1つですが、それ以前に、呼吸、発音、咀嚼、飲み込みなどは、日常生活の基礎となります。お口の機能を正しく使えるようになることは、歯並びはもちろん、健康的な生活を送る上で非常に大切なことですので、お子さんのお口の機能に不安を感じた場合は、MFT（口腔筋機能療法）の治療が有効です。

本来、MFT（口腔筋機能療法）は、矯正治療の中で、お口の中のいろいろな癖が原因となっている際に行うものですが、当院では矯正をやらないお子さんも、お口の周りの悪い習慣を取り除く目的で行っております。
この悪い習慣は歯並びの悪化につながることも多いため、ある程度早い段階からMFTを行うことによって、将来的に矯正治療が必要となるリスクを下げることが可能です。